はり・きゅう清明堂

清明堂では、病は気の変動で起こると捉えています。人体の生理活動を担っている五臓の気のアンバランスを整えるように治療しています。気にアプローチするため、筋肉に深く刺すのでなく皮膚表面に優しく鍼を触れる技法で痛みなく施術しています。気のアンバランスの根本原因は、食べ物、睡眠、身体の使い方、環境など目に見えるものばかりでなく、こころの状態にあることがあります。当院では、手首の脈を診ることで最適なツボを決定し、鍼の刺激をこころまで届けます。（鍼による心の変化については、日本伝統鍼灸学会2021発表）

自然治癒力のお手伝いをする。

当院の鍼灸施術の基本の考えです。生命に備わった治ろうとする力（自然治癒力）も体力が弱っているとしっかりと働きません。当院では脈診による経絡治療という方法で、身体全体の体力の底上げを行い、治る力を高めます。その後、症状に対してアプローチすることで病の改善を図ります。体力が高まると同時に、自己免疫力が高まり、感染症にもかかりにくく、もし病になっても治りやすくなります。
鍼灸では病の原因（自然治癒力を下げる）を探り、根本解決を目指しています。

鍼灸術は、個人差を重要視します。また同じ人であっても、その時々の状況で使うツボは一定していません。例えば頭痛の治療でも、人により、その時々により、ツボが違うということです。人間の総合体、肉体及び生命力を含めたものを、現代医学とは別の観点から診察・治療するのが鍼灸術の特殊性です。

鍼とお灸による部分的刺激は、局部の組織や細胞に及ぼす影響にとどまることなく、全身的な総合機能に作用します。これは人体を構成する物質の作用のみではないということです。心身一如の世界観の中に東洋医学である鍼灸術の本質があります。